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第3章 低酸素症とその原因
なぜSpO₂が下がるのか
かんたんな説明
低酸素血症の原因は一つではありません。この章では肺胞低換気、V/Q不均等、シャント、拡散障害の4つに分けて整理します。
★ ここだけ覚えて:低酸素血症の原因は4つに分けて考える。
低酸素血症の原因は一つではありません。この章では肺胞低換気、V/Q不均等、シャント、拡散障害の4つに分けて整理します。
低酸素血症は血液中の酸素が少ない状態、低酸素症は組織・細胞で酸素が不足した状態です。貧血や循環不全などでは低酸素血症がなくても低酸素症が起こり得ます。
低酸素血症は、肺胞低換気、換気血流比不均等(V/Q mismatch)、シャント・死腔、拡散障害の4つに整理できます。
肺胞への空気の出入りが減るとCO₂がたまり、PaCO₂が上昇してpHが低下します。原因例として意識障害、呼吸筋疲労、気道閉塞、鎮静薬が示されています。
ガス交換には換気と血流のバランスが必要です。低V/Qでは換気が少なく、高V/Qでは血流が少ないため、どちらも効率的なガス交換ができません。
シャントでは一部の血液がガス交換をせずに通過し、酸素化された血液と混ざります。そのため酸素投与を増やしてもSpO₂が上がりにくいことがあります。
肺胞壁が厚くなったり線維化すると、肺胞と血液の間のガス移動が遅くなります。間質性肺炎、肺線維症、COVID-19肺炎が代表例として示されています。
肺胞低換気はA-aDO₂が正常、他の3つは開大します。またシャントは酸素投与の効果が限られる点が特徴です。表で違いをまとめて確認します。
肺胞低換気では換気補助、V/Q不均等では酸素投与と基礎疾患治療、シャントではPEEP・体位変換・原因治療、拡散障害では酸素投与と基礎疾患治療を考えます。